PALM BEACH RESEARCH GROUP

家を売ってそのまま住み続ける!?

「もう家を売ってしまうしか…」

老後の収入が年金だけ…
毎月貯金を取り崩し…
最後の最後、貯金がなくなってもう持ち家を売ってしまわないといけない…

こんな状況は最悪ですよね。

もしあなたがこんな状況になったら、どうしますか?

書籍『大富豪の投資術』でマーク・フォードは、ダウンサイジング(より慎ましく生活)して諦めることも肝心だと説いています。

ただ、、、家を売ってアパートぐらしをすれば生きてはいけますが、何年、何十年と住み慣れた家を手放してしまうのは、ただ単に住む場所が変わるというだけでなく心の豊かさまでも失ってしまいかねません。

引っ越しもかなり面倒ですし、友人や地域のコミュニティには「OOさん、家を売ったんですって」と噂され、家族が集まることができる場所を失ってしまう…なかなか思い切った決断になるでしょう。

しかしながら、マーク・フォードはそんなマイナス面があったとしてもお金に困るよりは全然ましだし、意外とシンプルな暮らしの方がゆとりを持てると考えているようです。

1)家を売って、アパート暮らしをして、なんとか資金繰りを良くする
2)家を売らずに、支出を切り詰めてなんとか頑張る(またはアルバイトでまかなう)

あなたなら、どちらを選ぶでしょうか?

どちらもなかなか、厳しい選択ですよね..。そこでもうひとつ、「家に住み続けながら、家を売ってお金を手に入れる」という手段があります。

ずばりそれは「リバースモゲージ」というもので、自分の家を担保にお金を借りて、自分が”旅立ったとき”に不動産屋側が担保である家を回収するという仕組みです。これを活用すれば、

・これまでどおり家に住み続けながら
・年金以外に生活費の足しができる

こんな魔法のような制度です。

ただ、、、やっぱり魔法ではなくて(笑)、デメリットもあります…。

まず、普通に家を売るより得られる金額がかなり減ってしまうこと
そして、リバースモゲージを活用するには不動産価格や他の収入源などに条件があって、誰でも利用できるわけではないこと

私は不動産の専門家ではないのでもし興味がある方はご自身で調べてみていただきたいのですが、ここでお伝えしたいのは、、、

「選択肢は武器になる」

ということです。

リバースモゲージという制度を知らなければ、

1)家を売って、アパート暮らしをして、なんとか資金繰りを良くする
2)家を売らずに、支出を切り詰めてなんとか頑張る(またはアルバイトでまかなう)

この2つの選択肢を選ぶしかなく、どちらもしんどい決断だったり、事情があってその選択肢を取れないこともありますよね。しかし、リバースモゲージを知っていれば、ほぼ現状維持でもなんとかなる可能性がある。

レガシーリサーチチームとしてはマーク・フォードに倣って、1)家を売って、2)さらに支出を切り詰めて、3)さらにさらにアルバイトでも何でも別の収入源を作るという一番しんどい選択肢をおすすめしますが、、、

愛着のある家を失うのはお金の不安を抱えるより嫌な方もいるでしょう。家族が集まれる場所を失いますし、近所で「OOさん、家を売ったんですって」と噂されるかもしれない…そのストレスの方がお金の不安よりも大きいなら、家を売るという手段はただ住む家を失う以上の「心の豊かさ」を失ってしまいかねません。

また、家の事情でこれ以上支出を切り詰められないこともありますし、健康上の理由からアルバイトをすることも難しかったりするかもしれません。

何を大事にしているのかという価値観や、経済的状況は本当に人それぞれです。しかし、自分が取ることができる選択肢を増やす「お金の知識」を身につけることは、どんな人にとっても役に立ちます。

もしあなたが今日の記事を読んで「面白い発見だったな」と感じていただけたのなら、ぜひどんどん人生の選択肢を増やしていってください^^

P.S.
ちなみに、私は『アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書』という本で初めてリバースモゲージという制度を知りました。もし本当にアメリカ人の高校生がこんな知識を身に着けているんだとすれば、日本はどれほど金融リテラシーを身につける機会がないんだろう…と感じましたね。

学校では、顕微鏡の覗き方は教えてくれても証券口座の開き方すら教えてくれませんから、やっぱり制度に頼らず自分の力で知識を身に着けていくしかないんだなぁとちょっと残念な気持ちです。

「法律は弱い人の味方ではなく、知っている人の味方」とはよく言いますが、お金に関しても同じですね。なんとも世知辛いですが、私たちはすでに「お金の知識がすごく大事」ということを知っているわけですから、あとはどんどん実践していくのみです!

日々、学んでいきましょう^^

レガシーリサーチチーム
寺尾 拓弥
 
 
 

著者